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イケてるオトナは、だいたいサウナー。彼らのバイブル『マンガ サ道~マンガで読むサウナ道~』を紐解き、サウナの扉を開け

最近、サウナー(サウナ愛好家)の増加が著しい。

サウナにハマった人が、さらに友人をサウナに誘い、その友人もまたサウナにハマるという流れがあるからだろう。サウナーは、そうして指数関数的に増えていっているように感じる。幻冬舎の設楽悠介さん主導でサウナサロンなるものまで誕生している。

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サウナ―の増え方は、グラフにするとこんな感じだと思われる

株式会社DMM.com代表取締役の片桐孝憲さんをはじめ、社会的影響を持つオトナたちもサウナの虜になっている。ここからさらに、サウナは広まっていくことだろう。インフルサウナーだ。一体なにが、イケてるオトナたちをサウナに駆り立てるのか。その答えは、サウナの入門書にてバイブルである『マンガ サ道~マンガで読むサウナ道~』(以下、『サ道』)にある。

サウナとは、線的体験によって「ととのい」に至るセッションである

多くの人はサウナを誤解している。『サ道』を紐解くと、それに気づくことができるはずだ。サウナと言えば、風呂場の隅の蒸し暑い部屋「だけ」を想像するのではないだろうか。チャラチャラしたグループがそこで「我慢大会」をしているのを見かけたことがあるはずだ。しかし、これはサウナの体験とは全然違う。

この誤解は、サウナをサウナ室という「点」の体験で認識することに起因する。 しかし真のサウナとは、サウナ室―水風呂―休憩という「線的体験」を指す。

点でしか認識していないのは、カプレーゼをトマトとモッツァレラチーズとバジルに分解して食うようなものだ。それではカプレーゼという料理の美味しさは永遠に分からない。では、このサウナ室―水風呂―休憩のセッション(と『サ道』では呼ぶ)を行うと、何が起こるのか。

まずはサウナ室。入ってじっとしていると、全身の汗腺から汗が吹き出す。このとき同時に、体内の老廃物も放出される。そして、体が芯から温まってゆく。

十分に身体が温まったら、水風呂に向かう。入るのに躊躇を覚える人も多いだろう。しかしじきに温まってくる。サウナ室で温まった身体から温かい膜のようなものが発生し、冷たさから守ってくれるのだ。これを『サ道』では「温度の羽衣」と呼ぶ。慣れると必要なくなるが、これで水風呂も心配はいらない。

そして休憩。自然の風が感じられる外気浴がベストだが、ベンチに座って休んでもいい。ここで水も飲むとよい。落ち着いたら、再びサウナ室へ向かう。

このセッションの繰り返しによって、身体では急激な温度変化に伴う、血管の拡張収縮が起こる。『サ道』ではこれを血管の筋トレと称している。血管が強くなり、風邪をひきにくくなるなどの効果が見込めるらしい。これだけでもサウナには十分価値がある。

しかしそれ以上のメリットがある。これがオトナたちがサウナにハマる理由だと思われる。血管の拡張収縮運動、これはすなわち、脳に酸素をギュンギュン送り込むことだ。すると、大きな声では言えないのだが、トリップできる。

遠ざかる外界の雑音。全身を駆け抜けるゆるやかなしびれ。ディープリラックス。言葉では尽くせないこの現象を『サ道』をはじめとするサウナー界隈では「ととのう」と表現する。サウナセッションでしか味わえない、オトナだけの愉しみ。脳は究極の冴えを発揮し、アイデアがドカドカ出てくる。中毒性はある。だが当然合法だ。

これが本当のサウナ体験だ。『マンガ サ道~マンガで読むサウナ道~』ではこれをタナカカツキ先生の、漫画で理解することができる。 読むだけで、イケてるオトナへの第一歩を踏み出せると言っても過言ではない。

『サ道』の漫画の紙版は圧倒的な支持により、Amazonではプレミアがついていたようだ(現在は購入可能)。サ道へ入門したい方については、漫画のもととなったエッセイの『サ道』もおすすめしたい。

WRITTEN by ミヤザキユウ

※「マンガ新聞」に掲載されていたレビューを転載
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