130巻以上続く説明不要の王道ボクシング漫画を未読の人にこそ電子書籍で買うべき理由『はじめの一歩』
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130巻以上続く説明不要の王道ボクシング漫画を未読の人にこそ電子書籍で買うべき理由『はじめの一歩』

【レビュアー/南川祐一郎】

誰もが知っているスポーツ漫画の金字塔

あらかじめ謝っておきます。ごめんなさい。

今回はレビューと呼べるような内容ではないです。

なぜかって?

だって紹介するタイトルが『はじめの一歩』だもの。

1989年に少年マガジンで連載が始まった森川ジョージ先生の代表作にしてスポーツ漫画の金字塔、しかも今なお絶賛連載中で131巻を超え、バベルの塔よろしく伸び続けている現役バリバリの超大作『はじめの一歩』。

知らない人はいないと思いますが、簡単にストーリーを紹介しますと、

いじめられっ子だった少年・幕之内一歩(まくのうち・いっぽ)が、天才ボクサー鷹村守と鴨川ジム鴨川会長と出会ったことでボクシングを通し、そこで出会った多くの仲間やライバルたちと共に成長していく

というザ・王道スポーツ漫画です。

今でこそ王道、と一言で言ってしまいますが、むしろこの王道を作り上げた
名作のひとつと言った方が正しいかもですね。

しかも一歩は母親をとても大切にして家業をずっと手伝う親思いの好青年で、どちらかというと争いを嫌ってスポーツとはいえ人を殴ることにも抵抗を感じていたほどの控えめで優しい性格でした。それが逆に原因になっていじめられていました。

それなのに、ボクシングを習って強くなった後も、復讐しようだとか誰かを下に見下すようなこともせず、常に葛藤と成長を繰り返して前に進んでいきます。

弱さも強さもわかるそんな彼の姿が読者全員にとって身近なヒーローとして共感を得られたんだと思います。

一歩のことが好きじゃない人、出会ったことないですし(笑)。

あと、主人公の一歩だけじゃなく、同じジムの鷹村や一歩のライバルたちも
みんなひとりひとりにきちんとした背景やそこからの信念を持って戦っています。

わかりやすい善と悪みたいな構造ではなく、現実に存在するスポーツという世界の中で戦っている選手たちもきっとこんな風なんだろうな感じさせてくれるほど、どんなキャラたちもみんな生きてそこにいるんですよね。

天才だと自称他称ともに言われる鷹村ですら、ひたすら真摯にトレーニングに励み、減量に苦しみ、プレッシャーと戦っている姿が描かれる。

一歩も何度も負けるし、試合が終わったらみんな顔がボコボコに腫れ上がって、心が折れそうになってもまた立ち上がる。

鴨川会長の指導やトレーニングは今はもしかしたらパワハラだったり行き過ぎたやり方と捉えられてしまうかもしれませんが、前を向きたい時、勇気が欲しい時に会長の言葉はいつもドン! と背中を押してくれる。

だからこそ、連載開始から30年以上経っていても、どんな性別年齢の人にでも全力で勧められる名作なんだと思います。

長すぎて手がつけられなかった人にこそ、電子書籍購入がオススメ

実はそんな『はじめの一歩』ですが、紙でマガジンを読んでいたり単行本を買っている方は知らないかもしれませんが、電子書籍は配信されていなかったんです。

厳密に言えば昔一度配信はしていたんですが、先生のご意向などで停止されてしまって、しかもマガジンにも電子版の方には載っていないので、僕みたいな完全電子派の人間にとっては非常にもどかしく悲しい状況が続いてたんですよね。

ですが、いよいよ満を持して、全ての単行本の配信と、電子版マガジンへの掲載が始まったんです!

そりゃもう当然僕も速攻で全巻買いましたよ、ええ。

すごく野暮な言い方ですが、なかなか131巻でまだ連載継続中と言われると、初めての人はこれから読んでみようと踏み込みづらいと思います。

僕と同じように電子派の人とか、いつの間にかマガジンを読むのをやめてしまって続きが気になってるけど…という人も、やっぱり巻数の多さがネックになってしまうんじゃないかなと思います。

ですが、電子化されると今後一部無料で読めたり、割引やポイント還元などきっと「よっしゃ思い切ってこのタイミングで読んでみるか!」と思えるようなキャンペーンがこれから何度も実施されたりすると思うので、その時が来たら是非思い切って『はじめの一歩』の扉を開いてみてください。

絶対に後悔はしないと約束できる、本当にそれだけの価値がある最高の漫画ですから!


嬉しいです!
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