『ハピネス』思春期の異常性欲を描かせたら右に出る者がいない押見修造の本作はドラキュラ性癖がテーマだ!
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『ハピネス』思春期の異常性欲を描かせたら右に出る者がいない押見修造の本作はドラキュラ性癖がテーマだ!

※本記事は、「マンガ新聞」にて過去に掲載されたレビューを転載したものです。(編集部)

【レビュアー/堀江貴文

うだつのあがらない、メインストリームからつまはじきにされた少年、青年が主人公で美少女がヒロインってのはいつもの王道の押見修造漫画なんだけど、今回の『ハピネス』はドラキュラ的な性癖がテーマとなっている。

つまり血が欲しくて欲しくてたまらないという状態から、人を襲って血をすするという行動に出てしまう、という奴である。

ある日主人公は、レンタルしていたDVDを返しに行くときに美少女に突如襲われ、血をすすられる。その後主人公は美少女にこのまま死ぬのか、それとも生きて自分達の仲間になるのかを選択させられるのである。

思春期の血がテーマ、そして美少女といえばそれは始まったばかりの生理であろう。男性からはまったく想像できないが、毎月彼女らは「ツキノモノ」と格闘している。

溢れ出す血をあの手この手でブロックしているが、ドラキュラ化した主人公からしてみればそれは大好物の匂いに他ならない。どうにかしてあの匂いの元に辿り着きたいのだが、必死に理性を駆使してその欲求をブロックしようとする。

その様々な副作用によって彼の周りには様々な美少女達が群がってくることとなる。

モテモテというわけではないのだけど、ドラキュラ化した彼には暴力もコントロールできない、衝動が湧き上がってくる。

思春期の男子の魅力というのは理性では計り知れない種類のものが多いのだ。しかし多くのマトモな少年達は、それを発露できないまま大人になっていく。

『ハピネス』で描かれる物語は、そんなつまらない大人になってしまったもの達がなしえなかった、ぶっ飛んだ少年時代。

できれば美少女と仲良くしたかった思いがほとばしる物語となっていくはずだ。


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