
「ドラゴンクエスト」の数少ないアダルト成分と言えば「ぱふぱふ」と…そう、『ゆうべはお楽しみでしたね』
※本記事は、「マンガ新聞」にて過去に掲載されたレビューを転載したものです。(編集部)
最近公開された映画『ドラゴンクエスト ユア・ストーリー』の効果か、『ドラゴンクエストV 天空の花嫁』(以下ドラクエ5)が現在、有料アプリランキングで1位になっています。
ドラクエ5ではサブタイトルの通り、花嫁を決めるイベントがあり、「ビアンカ派・フローラ派」論争として今なお熾烈な舌戦が繰り広げられております。(リメイク版からは第三の花嫁・デボラも加わり、議論に一石を投じています)
余談ですが、竹谷は5回プレイし、ビアンカ2・フローラ2・デボラ1です。
さて、恋愛や結婚といった大人なイベントがゲーム内に盛り込まれているドラクエ5ですが、初代『ドラゴンクエスト』にも大人な台詞が出てきます。
姫を悪のドラゴンから救出し、王の元へお連れする前に宿屋に泊まると、翌朝になって店主から「ゆうべは おたのしみでしたね。」と言われます。
そしてその名台詞をそのままに、『ゆうべはお楽しみでしたね』というタイトルのすばらしい漫画があります。現在『NとS』や『ラララ』を連載されている金田一蓮十郎先生による作品です。
見知らぬ男女がルームシェア、いったい何をお楽しみするのか…!?
結論から述べると『ドラゴンクエストX いばらの巫女と滅びの神』(以下ドラクエ10)です。
ドラクエ10は、ドラゴンクエストシリーズ初のオンラインゲームで、たくさんのプレイヤーがアストルティアという世界を歩き、救います。
そのドラクエ10で知り合って仲良くなったプレイヤー同士が、お互い性別を勘違いしたままルームシェアの話を進め、いざ会ってみたらなんと……! というところから2人のお話は始まります。
かたや引っ込み思案なオタク・パウダー、かたやサバサバ系ネイリスト・ゴロー。
まったく正反対な2人ですが、ドラクエ10を一緒に楽しみ、互いを少しずつ知っていきます。
ドラクエ愛に満ち溢れた漫画。ドラクエ好きも、これからドラクエに触れる方にも!
現実パートとゲームパートでストーリーは進んでいくのですが、作者の金田一蓮十郎先生が実際にドラクエ10をプレイされていることもあって、描写の随所にドラクエへの愛を感じます。まったくドラクエを知らない人が読んでも「ドラクエ10、面白そう!」と思うはずです。
かくいう竹谷も『ゆうべはお楽しみでしたね』を読んでから、ドラクエ10を始めました。超面白いです。種族はプクリポで職業は僧侶をしています。
先日ドラマ化(ドラマの公式サイトはこちら)もされましたので、ドラマから入ってみるのも面白いかと思います。(ゴローさんは実写でもマンガでも可愛すぎます!)
もちろん、ドラクエを抜きにしても、2人のルームシェア生活をちょっとニヤニヤしながら読める作品です。金田一蓮十郎先生の漫画は、どのキャラクターもかわいくて最高ですね!
『ゆうべはお楽しみでしたね』はフルカラー版も出ています!
WRITTEN by 竹谷 彰人
※「マンガ新聞」に掲載されていたレビューを転載
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