【大河ドラマ放送間近】江戸、明治…激動の時代を生き抜いた偉大な実業家・渋沢栄一の生い立ち『栄一』
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【大河ドラマ放送間近】江戸、明治…激動の時代を生き抜いた偉大な実業家・渋沢栄一の生い立ち『栄一』

【レビュアー/竹谷彰人

1億円で現世によみがえった偉人とその偉業

最近めっきり外を出歩けなくなりましたが、本を読んだり勉強したり、また記事を書いたりと、何か作業をする際にカフェに行く方は少なくないように思います。

かく申す竹谷も、家にいるとついついゲームをしてしまうため、断腸の思いでカフェで赴いておりました。

東京都府中駅近辺はカフェが多く、おなじみのスターバックスコーヒーやタリーズコーヒー、プロントの喫茶名店チェーンが並び立ちます。食いしんボーイの竹谷にとって悲しくもコメダ珈琲はないのですが、昭和モダンな「珈琲マロコ」さんという素敵なカフェもあります。

また、こちらも定番である、「ドトールコーヒーショップ」があります。

そして、株式会社ドトールコーヒーの名誉会長である鳥羽博道(とりば・ひろみち)氏が1億円を寄付したことで、話題になったものがあります。

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「渋沢栄一アンドロイド」です。

その言葉の通り、渋沢栄一の外見をしたアンドロイドで、人毛を頭部に植え、老年の栄一と声の似ている声優さんを起用するという徹底ぶりです。

深谷では、栄一翁のことを『郷土の偉人』と言っていますが、私は常々『郷土の偉人』というだけでなく、『日本の偉人』だと考えていました。
栄一翁は明治以降の日本の発展に大きく関わり、その貢献は計り知れません。そんな栄一翁の功績をより多くの人に知ってもらうために、本物そっくりの『アンドロイド』を明治時代の雰囲気のまま、まさに目の前に当時の栄一翁がいるがごとく、『論語と算盤』などの話をすることで、さらに多くの人が栄一翁の功績を知るきっかけになればと考えています。
私の地元でもある深谷が盛り上がるのではないかと思っています。
(渋沢栄一アンドロイドのパンフレットより引用)

渋沢栄一アンドロイドに対する鳥羽氏の発言です。地元が一緒で尊敬しているから、と1億円を寄付できる鳥羽氏の情熱に惚れ惚れしますが、渋沢栄一が現代を生きるビジネスパーソンに多大な薫陶を授けている証拠とも言えるのではないでしょうか。

2024年に新しい1万円札の顔ともなる渋沢栄一は、今まさに色々なところでテーマやモチーフとなり始め、ついに今年(2021年)2月14日、NHK大河ドラマ『青天を衝け』が放送開始となり、お茶の間とかれの距離はぐぐっと急速に縮まっていくこと疑いありません。

ちなみに題名は渋沢栄一自身が読んだ漢詩に由来しています。かれは雅号(別名)として青淵を用いていますし、空や水といった「青」が好きなのかもしれません。

ちなみのちなみに、最初に貼った渋沢栄一アンドロイドの画像は自前です。

数ヶ月前、ずっと行きたいと願うも行けずじまいだった渋沢栄一記念館にようやく訪れた時、忘我の上パシャパシャと撮り果てた写真の中の一枚です。

今更ですが、竹谷は渋沢栄一をこよなく敬愛しており、なんなら渋沢栄一の本と出会ったことで会社設立まで漕ぎ着けられたほどです。会社設立の話は弊社noteに記してありますので、もしご興味ございましたら下記をお読みください。いつも通りの別サイトへの誘導、編集長、ほんとうにもうしわけございません。

さて、渋沢栄一記念館は埼玉県深谷市にあります。深谷といえばねぎ、そしてガリガリ君で知らぬひとなき赤城乳業株式会社ですが、なんと新1万円札の顔となる偉人の出身地も兼ねています。

竹谷が生を受けうさぎおいし埼玉は、だいぶ始まっています。

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渋沢栄一記念館を正面から撮った図です。

向かって右の売店では、渋沢栄一グッズが売っています。

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竹谷は黒と白の渋沢栄一Tシャツを買いました。ここぞという時、気合を入れるために着ています。深谷市のイメージキャラクターである「ふっかちゃん」も良い具合の存在感です。

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また、深谷にあるカフェ花見さんでは、なんと渋沢栄一ラテも飲めます。日本経済の味がしておいしいです。

「1億円のアンドロイドとしてよみがえったし、新1万円札にも、NHK大河ドラマにも、ラテにもなったし、すごいのはわかったけど、じゃあ何がすごいの? 忙しいから三行で教えて?」

どこからか、左様な声が聞こえてきそうです。ご安心ください、その期待に答えんと、すごさのすぐわかるすぐれものをご用意しております。

三行ではなく三列ですが。

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「渋沢栄一が関係したおもな会社」一覧です。

上からさっと眺めていただければ、かれのパワーに刮目されるのではないでしょうか。”おもな”と記載されているのは、合計するとおおよそ500社の創設育成に携わったからです。

また、三菱グループの創業者である岩崎弥太郎から「一緒に天下獲ろうぜ」と誘われるも断ったり、大蔵大臣の座につけるというタイミングで官尊民卑を嫌がり政界から去ったりと、その気概の強さも目立ちます。

そして、これらはあくまでビジネスの観点から見た際の部分的な渋沢栄一の偉業であり、かれはほかの偉人の例に漏れず、語りやすいエピソードが幼き頃から盛りだくさんです。

その一端が今、漫画『栄一』で描かれ始めています。

単に歴史をなぞるだけでない、渋沢栄一の生い立ちを描いたエンタメバイオグラフィー!

日本資本主義の父と呼ばれるほど、とにかく未来を見据えて会社をどんどん立ち上げていった渋沢栄一は、やはり感覚が非常に現代的であると改めて思います。

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『栄一』(町田翠/小学館)1巻より引用

武士の御用金(借金)に対して、若き栄一はこう憤ります。我々からすればお金を借りたい方が偉そうにしているのはもはや愚の骨頂ですが、当時の武士と農民の関係からすれば、非常識なものに違いありません。

しかし、栄一はその”当然”に対して抱いた疑念を隅に追いやらず、まっとうに物事を考え続けます。

そうして武士に対する反感は増していき、かれの思想は世直し、すなわち討幕へと向かいます。高崎城を焼き討つぞ、と仲間とともに深谷を出発するのですが、色々あって未遂に終わります。

栄一がここで反逆の徒として斬られていたらと考えるに、未遂で良かったと心から安堵する次第です。

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『栄一』(町田翠/小学館)1巻より引用

逃げるように栄一はそのまま京都まで走り、新撰組等の佐幕派に怯える日々を送るのですが、そこで奇縁が結ばれていきます。

一橋家で働かないか、と知り合いの武士に誘われます。一橋と言えば、徳川御三家の尾張・紀州・水戸に次ぐ御三卿は田安・清水・一橋のそれで、トップクラスの家柄です。

そして当時の一橋家主君の名は「一橋慶喜」と言います。

そうです、江戸幕府最後の第15代征夷大将軍、徳川慶喜そのひとです。

まとめますと、農民として武士に反撥し、討幕の意志を携えて故郷を出るも未遂に終わり、流れ着いた京都で武家社会の最後のトップに仕え、自身も武士にクラスチェンジする、でしょうか。

もちろん、この頃の慶喜はまだ一橋ですので、徳川として世に出てはおりません。

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『栄一』(町田翠/小学館)1巻より引用

混迷極まる江戸末期、慶喜いよいよ徳川の、傾き揺れたる船に乗り、大政奉還それに次ぐ、王政復古の大号令、明治維新を進む中、慶喜に侍(はべ)る栄一は、激動の世をいかに生き、実業家としての足跡を、いかに働き残すのか。

現代の日本を生きるひとりとして、『栄一』は読んでいて損のない漫画だと思います。

最後に、ちょうどこの記事を書いていてふと思い至ったのですが、副社長の杉山に「会社をトゥゲザーしようぜ!」と誘ったのは、ドトールコーヒーショップでした。

渋沢栄一の本を読んで会社設立の意気を強め、渋沢栄一を敬愛する鳥羽氏が名誉会長を務めるカフェでその話を副社長に伝える。

なんともつくづく、竹谷は渋沢栄一の恩恵に与っていますね。

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お読みくださりありがとうございました!

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今は亡き愛する祖父の名も「栄一」で、その偶然が渋沢栄一と竹谷の出会いの端緒になりました。じいちゃん、本当にありがとう。

▽株式会社ミリアッシュはイラスト制作会社です▽







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