漫画『ソープランドでボーイをしていました』ホリエモンが貴重な資料だと語る生々しい実態とは?
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漫画『ソープランドでボーイをしていました』ホリエモンが貴重な資料だと語る生々しい実態とは?

※本記事は、「マンガ新聞」にて過去に掲載されたレビューを転載したものです。(編集部)

【レビュアー/堀江貴文

ご存知の方も多いだろう。日本最大のソープランド街である吉原。江戸時代から続く伝統的な風俗街である。

いわゆる赤線地帯は売春防止法により違法とされている。ただし罰則規定があるのは管理売春のみ。個人の売買春は、違法ではあるが罰せられない。

これは自由恋愛のトラブルで冤罪が生じるのを防ぐ意味もあるだろう。しかし誰しもが知ってる通り、ソープランドでは実質的な管理売春が行われている。従業員はたまに行われるガサ入れで摘発されることを恐れながら勤務しているのである。

そんな実態を生々しくレポートしたのが、この漫画『ソープランドでボーイをしていました』だ。

主人公は東日本大震災の影響で失業し、仙台から新聞の求人欄を頼りに高給に惹かれて、家族と住宅ローンを支えるために家族に秘密で出稼ぎにやってきた中年男。体力の衰えを感じつつ、ハードでリスクもあるソープランド従業員となったのである。

ワケありの従業員も多い職場で共同生活をしながら、高級店での勤務を続けることになる。ソープ嬢に手をつけることはもちろんご法度、顧客に対してのサービスにも厳密な規定があり、時にはその辛さに耐えかねて夜逃げする従業員も多い。

主人公は頑張ってそのつらい勤務をやり過ごそうとするのである。店長やオーナー、ソープ嬢と客の生々しい実態。本番OKだからこその繊細な運用が求められるのである。

特に保健所の検査の日は、厳戒態勢となる。法的にソープランドはあくまでも個室サウナであり、検査の日しか使われない一人用のサウナマシン(ソープランドでしか使われることはなさそうな)の電源を入れ、売春に使われていそうな備品を倉庫に隠し、当局側も当然知っている茶番の検査が行われるのである。

それでも時々摘発される店舗があるのは、やはり「やり過ぎ」だからだろう。既得権益で黙認されているのに、派手に集客したり荒稼ぎするなということだ。

そんなグレーゾーンが未だに日本には存在している。この漫画はその片鱗に触れられる貴重な資料である。


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